年収アップ系の自己啓発本を探している最中に、偶然見かけて、そのタイトルに度肝を抜かれた本です。
年収90万で幸せに暮らせるって、正気?
年収900万の間違いではなくて?
素通りできずに、ついつい購入してしまいました。
タイトルだけで、読み手を引き付けるような強烈な本だと思います。
20代で隠居
著者の大原さんは、20代後半という若さで世を諦め、東京の郊外で隠居生活を始めました。
週2で介護のバイトをする以外は、読書や散歩等のお金のかからない趣味を極め、毎日をゆるく楽しく生きています。
週5休みなんて、普通の社会人にとっては夢のまた夢のような話です…
快適な隠居ライフ
ある冬の1日です。
大体8時すぎ位まで布団にくるまっており、起きる気になったら、まずは空気の入れ替え。
湯たんぽの残り湯で顔を洗い、日課のラジオ体操をします。
その後は、ゆっくりと時間をかけて紅茶を入れて、優雅な朝食タイム。
その後はもうずっと自由時間です。
読書や足湯、日記を書いたり、ある時は図書館に行ったり、直売所に行ったり。
寝るのも早く、1日のことを振り返りながら、『今日も平穏無事に過ごせてありがたい』と感謝して眠りにつくそうです。
衣食住を実感するくらし
悠々自適に暮らしている大原さんですが、これには秘訣があります。
それは、余計なものを削ぎ落とすこと。
ミニマリストにも通じるものがあります。
まずは、『衣』
小さな衣装ケースに入るだけの、数枚の服しか持っていないため、季節ごとに定番が決まっており、なんの服を着るのか悩むこともありません。
そして、『食』
基本的に、玄米とお漬物、味噌汁といった粗食を自炊しています。
そのおかげで毎日健康で、快便。
1日の食事は300円で抑えられています。
最後に、『住』
東京郊外に家賃2万8千円のアパートを借りて住んでいます。
5畳のワンルームに、バス・トイレ、ロフトがついており、大原さんいわく『天国』というくらい住みやすいのだとか。
以前は、都心で7万の部屋に住んでいた経験もあるようですが、今の方が断然自分にあっているそうです。
気になるお金のこと
隠居といえどもお金はかかりますが、必要以上に心配することもないといいます。
『欲しいもの』でなく『必要なもの』だけを買うのがポイントです。
自分が1ヶ月に必要な最低限の金額は約7万円。
それ以上の金額は、別にいらないのです。
だから、余ったら寄付もするし、お世話なった人に、毎年プレゼントもする。
お金は天下のまわりもの。
自分のところに来てくれたお金を『かわいい』と思い、時折話しかけたり、シワを伸ばしたり。
お金に対する感謝の気持ちを忘れません。
少ない手持ちから、どうすればひとりでも多くの人が喜んでくれるか考えながら、大切に使っています。
まとめ
仕事に家庭に忙しい社会人にとっては、まさかに福音のような本ではないでしょうか。
たいていの人は、週5で会社づとめをして働き、年収90万以上を稼いでいるでしょう。
しかし、全ての人類にとって、その働き方はマストといえるのでしょうか?
自分が生きていくのに必要な金額もわからず、ただ闇雲に働き、貯蓄することは、はたして幸せなのでしょうか?
普通の社会人に疲れた時、もう少し自分をいたわってあげて、毎日を丁寧に暮らし、今より少し楽に生きたくありませんか?
そのノウハウを少し知っているだけで、ハッピーライフにぐんぐん近づけるはずです。